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いつのまにかTB1も丸2年乗りました。
ブレーキシューは交換しているけど、
ワイヤーはどうだろう。
そう、特に不具合がなくて悩んでおりました。
でも状態が悪くなる前にやっておこう。
今回はブリヂストンのクロスバイクTB1のブレーキワイヤー交換です。
前後セットで交換します。
きっと傷んでいると思います。
- TB1のブレーキワイヤーはいつ交換する?
- ワイヤー交換の費用は?
- 自分で交換できる?
ブレーキの整備不良は命に関わります。
もし整備に不安があるようでしたら、自転車屋さんにお願いする。あるいは、作業後に自転車屋さんに確認してもらうと安心です。
自転車を楽しんで頂きたいのですが、安全第一。
※こちらの整備で使用しているブリヂストンTB1は、2021年9月に販売されていたモデルです。現行モデルは仕様が異なる可能性があります。
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TB1のブレーキワイヤーの交換時期と費用
ブレーキワイヤーは2層構造でタイコの形に注意
シフトワイヤーと同様、中と外の2層構造になっています。
中がインナーワイヤー、外がアウターワイヤー。
アウターワイヤーの中は上の写真のようにらせん状の構造です。
さらにその中にビニール素材のようなライナー。
ケーブルを覆っている周りの黒い素材はハサミでも切れました。
シマノ製であれば、シフトワイヤーの太さ1.2mmに対してブレーキワイヤーは1.6mm。
太い分、強度があると考えられます。
またインナーワイヤーの頭にあるタイコ(ブレーキレバーに引っかける部分)の形に注意が必要です。
通常クロスバイクのインナーワイヤーは、シティサイクルに使われているものと同じタイコの形状で、ロードバイクのそれとは違います。
購入の際にロードバイク用を選ばないように気を付けます。
TB1の標準ブレーキワイヤー
ブリヂストンTB1は、前がVブレーキで、後ろがローラーブレーキ。
ハブダイナモライトの配線がワイヤーに巻き付いているため、ブレーキワイヤー交換時に結束バンドを外すことになると思います。
アウターワイヤーに特に刻印はなくて、メーカーは不明です。
ワイヤーの太さは、おそらく上記と同じ1.6mmと思われます。私が通してみた感覚ですが。
取り外して交換前のワイヤーの長さを測ってみました。
前後それぞれの長さは以下の通り。
前のVブレーキ
インナーワイヤー:約580mm
アウターワイヤー:約150mm と 約 80mm の2本(パワーモジュレーターが付いているため)
後ろのローラーブレーキ
インナーワイヤー:約1550mm
アウターワイヤー:約1350mm
交換時期の目安
ワイヤーの劣化が見られた時または定期的な交換となります。
私の自転車の整備手帳には、以下のような記載がありました。
ブレーキワイヤは異常がなくても2年に1回は交換して下さい。
参考「ブリヂストン ロビンフッド手帳」
ワイヤーに錆・ほつれ等分かり易い傷みがあれば、すぐに交換の判断ができると思います。
ただ整備手帳に2年とあるので経年劣化があるということ。
使用状況にもよりますが、定期的に交換した方が間違いなさそうです。
ワイヤーの種類、使用頻度、保管状況、メンテナンス等で状態は違うはず。
今回私はおよそ2年(約12000km)走って交換しました。
一見問題なさそうな様子でしたが、外してみると上の写真のような状態。
あとは私が下手なので、Vブレーキのワイヤー固定でほつれが出ています。
これはアウター・インナーどちらも交換した方が良さそうです。
インナーワイヤーのみ交換する場合は、数カ月しか経ってないけど傷みが見られる時等になるかと思います。
交換費用はどれくらい?
工具代を除けば、お店にお願いするとおよそ2~4倍くらいは費用がかかりそうです。
乗れれば大丈夫、忙しいし、という方はお店へ。
安心ですし、間違いありません。
そして部品代はシマノのステンレス製ブレーキワイヤーを例に挙げると、
ブレーキインナーワイヤーのみ 1本 500円前後
ブレーキワイヤー 1セット(前後分) 2,000円前後
- インナーワイヤー 1000mm
- インナーワイヤー 2050mm
- アウターワイヤー 2200mm(カットして使用する)
- ワイヤーエンドキャップ(インナー用2個・アウター用2個)
※こちらワイヤーの先端に取り付けるエンドキャップが足りない場合は、別途用意する必要があります。
雨に濡れる、長く乗るのであれば錆びにくいステンレス製がおすすめです。
ですがTB1の場合、アウターエンドキャップが3個必要。
足りないので追加で購入するかは悩みどころ。
ちなみにスチールインナーワイヤーのセットで1,000円前後で、アウターエンドキャップが4個入りです。
以下、いくつかの自転車屋さんの工賃を参考にしたおおよその価格です。
チェーン店で調べましたが、こちらバラバラ。あまり当てにならなくて申し訳ありません。
でも1本あたりの価格なので、あまり安い工賃にはならないかもしれません。
ブレーキワイヤー交換 500~2,000円 + 部品代
※部品に関しては、一般的にそのお店で選ぶことが多いと思います。
自分で行うなら、
部品代 + 工具代
工具に関しては、ワイヤーカッター(1,000~3,000円くらい)以外は手頃な価格で揃えられる物です。
次回の交換は部品代だけになりますし、こちらはシフトワイヤーの交換にも使えます。
お店にお願いする費用を考えると、費用を抑えることができそうです。
交換したシフトワイヤーと必要な工具
今回はインナー・アウターワイヤー両方交換
亀裂と錆があり、2年も経っているのでアウター・インナーの両方交換します。
メーカーや素材が分からないから、というのもあります。
今回選んだ商品は前述のシマノのステンレスではなくスチール製シフトワイヤー。
もちろんステンレス製の方が良いと思うのだけれど、耐久性を試してみたかったというのもあります。
価格が安いし、アウターエンドキャップの数が足りる、
後々ステンレス製のインナーワイヤーに変えるということもできるし。
こちらのインナーワイヤーの両端は、タイコが別々のタイプになっています。
※ステンレス製はタイプが分かれています。
不要な方をカットすることでクロスバイク、ロードバイクのどちらでも使用可能。
ワイヤーの先端に取り付けるアウターエンドキャップがこちらは4個入っています。インナーエンドキャップは2個入り。
ちなみにステンレス、スチールどちらのセットもMシステムというタイプのアウターケーブルのようです。
※柔軟性に優れたインナーライナーが採用されているとのこと。アウターケーブルの内側のことかと思われます。
Vブレーキのブレーキシューが摩耗しているのであれば、一緒に交換してしまった方が良いかもしれません。後で気付きました。これはブレーキワイヤーの固定位置の問題です。摩耗しているシューに対して新品の物と同様の設定をしてしまうと、交換時に隙間が狭くて、ワイヤーの張り直しが必要になる可能性があります。
入らないとなると、ワイヤーの張り直しの際に、固定部の内側に一度固定したワイヤー部分(少しつぶれている状態)がきてしまいます。交換時期が近いのであればブレーキシューも一緒に新しく交換した方がワイヤーの固定がきれいに済みます。私の場合は交換途中で気が付いたので、シュー交換まで意図的に間隔を大きくとってアジャスターで対応して交換時にワイヤーを張り直しました。下の写真の通り、実はけっこう摩耗して薄くなっています。
必要な工具など
- ワイヤーカッター
- 金属用ヤスリ
- 六角レンチ5mm
- 10mmスパナ
- プラスドライバー(Vブレーキ調整に)
- はさみ(ハブダイナモライトの配線固定バンドをカット)
- 千枚通し等の先の細いもの(アウターワイヤーの入り口を整える)
※私は棒ヤスリで代用しました。 - 結束バンド(配線固定 )
- グリス、オイル等
シフトワイヤーより太いので、こちらは確実に専用のワイヤーカッターがいいと思います。
私はこちらにしました。お値段的には安い方です。
切断能力的には、このアウターワイヤーがギリギリ切れるという印象。
あとはアウターケーブルの切断後、切り口を整える必要があるため金属用のヤスリを用意します。
千枚通しも持っていたけど、こちら(3本セット)に入っている棒ヤスリで対応できました。
※金属の削りカスを入れるビニール袋を用意しました。
グリス等については、理想はきっと専用グリスです。
けれど私はそこまで望まない。
今回はタイコの先端に AZ 万能グリース 、中にチェーンオイルを吹き付けました。
しばらくしたらワイヤーの状態を確認してみたいと思っています。
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ブレーキワイヤー交換の難易度・方法について
ブレーキワイヤー交換の難易度
以前、シティサイクルのシフトインナー・アウター両方を交換したことがあります。
ワイヤー交換自体は、それほど難しいとは感じませんでした。
所要時間30~60分くらい。
ブレーキの調整ができれば、あまり時間はかからないかもしれません。
ブレーキの調整が必要
ワイヤー交換はきっとできると思います。
問題はブレーキの調整。
Vブレーキ、ローラーブレーキのワイヤー固定を適切に。
万が一できなかったら、自転車屋さんに駆け込む時間の余裕があった方が良いです。
交換方法
こちらはアウター・インナーワイヤーどちらも交換する作業です。
もしインナーワイヤーのみ交換するならアウターをそのままにしてインナーを通していく形になります。
作業の際はケガ防止・汚れ付着防止のため軍手等の装着をおすすめします。
こちらは撮影の都合上、素手で作業をしている工程があります。
※こちらはブレーキシューの状態が良い前提での調整を記載しています。
※Vブレーキの調整について、初めての方は「クロスバイクのVブレーキシューを交換。交換目安は溝の深さ。」の「Vブレーキシュー交換の方法」に先に目を通して頂くと分かり易いと思います。
①ハブダイナモライトの配線を固定している結束バンドをハサミでカットします。
なるべく元の位置で固定できるように把握しておきます。
②ワイヤーの先端付近をワイヤーカッターで切断します。
③Vブレーキのワイヤー固定部をワイヤーが取り除ける程度に六角レンチで緩めます。
④ジョイント部分を外します。
⑤右ブレーキレバー、アジャスターと固定部分の隙間を揃えて、ワイヤーを外します。
⑥ブレーキレバーを引いて位置を合わせて、タイコをレバーから外します。
⑦ワイヤーを外して、分解。
⑧新しいアウターワイヤーを古いアウターワイヤーの長さに合わせて、ワイヤーカッターで切断します。
私はアウターワイヤーに刻印がある部分をブレーキレバー側(150mmの方)にしました。
切断能力が高ければ、もう少しきれいかもしれませんが・・・。
⑨切り口を平ヤスリで平らにし、先の細いもので入り口を整えます。
こちら穴を広げる際は、削らないで広げるのみです(中のライナーが傷付くため)。
こちら穴が通るようになりました。
じっくりやればもっときれいにできそうです。
⑩短い方(1000mm)のインナーワイヤーの不要なエンド部分をカットします。
タイコ部分に薄くグリスを塗り、ブレーキレバーに取付けます。
ワイヤーをアジャスター部分に通したら、抜けないように隙間をずらします。
⑪各パーツをインナーワイヤーに通していきます。
アウターエンドキャップは、ブレーキレバー側に1つ使います。
少しカシメておいた方が、作業が楽です(リア部分をやっている時に気付きましたが。)
動かない、跡が付かない程度に軽くで大丈夫です。
強く挟んでしまうとインナーワイヤーの動きに影響が出てしまうと思われます。
私はアウターワイヤーとリードパイプの中にチェーンオイルを少し吹き付けました。
パワーモジュレーターの向きに注意。「BL」がブレーキレバー側です。
⑫右側ブレーキレバーのアジャスターをゆるめます。
私は6mmで丁度良くなりました。
※こちらでは、Vブレーキはアジャスターの機能を利用して調整しました。詳細は「クロスバイクのVブレーキシューを交換。交換目安は溝の深さ。」の手順⑧以降を参考にして下さい。
⑬アウターワイヤー、パワーモジュレーター等をしっかりはめ込みます。
⑭ブレーキシューがリムに当たるように、アームを挟んでワイヤー固定ボルトを仮止めします。
この時点では、ブレーキシューはリムに当たった状態です。
※写真のブレーキシューは消耗しています、すみません。
⑮アジャスターを締めます。
これでブレーキシューがリムと離れます。
ブレーキシューとリムの間隔が左右合わせて2~4mmに。
⑯レバーを何度か握ってワイヤーを馴染ませます。
⑰ワイヤー固定ボルトを本締め(参考:シマノ製のVブレーキの締付けトルクは 6-8 N・m。)します。
⑱間隔が左右対称になるようにブレーキアームの横にあるネジで調整します。
⑲ワイヤーをVブレーキの裏側にひっかけ、2~3cm程度余裕を持たせてワイヤーを切ります。
先端にインナーエンドキャップをはめてカシメます。
⑳ハブダイナモライトの配線を結束バンドで固定します。
㉑下記について問題なければ、完了です。
- ハンドルを回した時にワイヤーに余裕があるか。
- ブレーキシューとリムの間隔が適正で左右均等か。
- ブレーキの効き具合は丁度良いか。
シマノ BR-IM31-R 取扱説明書 を参考にして作業しました。
①作業開始前にワイヤーの通り道を確認しておきます。
②左ブレーキレバーのアジャスターは締めておきます。
③ワイヤーの先端付近をワイヤーカッターで切断します。
④ローラーブレーキのワイヤー固定部分を10mmスパナで外します。
⑤フロントと同様にタイコをレバーから外し、フレームからワイヤーを引き抜いていきます。
こちらはレバー奥側に引っ掛かっているので、少し取り外しにくいです。
裏側からよく見て外しました。
⑥新しいアウターを古いアウターワイヤーの長さに合わせて、ワイヤーカッターで切断します。
⑦切り口を同様に平ヤスリで平らにし、先の細いもので入り口を整えます。
⑧エンドキャップをしたアウターワイヤーを通し、次にフレームに戻していきます。
私はキャップを取り付ける前にアウターワイヤーの中にチェーンオイルを少し吹き付けました。
こちらのアウターワイヤーは両端にエンドキャップが取り付けてありました。
⑨長い方(2050mm)のインナーワイヤーの不要なエンド部分(ロード用のタイコ)をカットします。
タイコ部分に薄くグリスを塗り、ブレーキレバーに取り付けます。
外す時と同様に取り付けに少し苦戦しました。
⑩インナーワイヤーを通していき、ケーブルの調整ボルトを20~22mmの位置にセット(下にある写真で赤矢印の長さ)します。
⑪アウターワイヤーをしっかりはめ込みます。
⑫インナーワイヤーを固定する部分(リンクというようです。)を前方に引きながら、インナーワイヤーを後ろに引っ張って固定します。
その際ワイヤーは下を通るようにします。
⑬ワイヤーの先端を適当な長さでカットし、インナーエンドキャップをはめてカシメます。
私は元のとおり約6cm残して、タイヤに接触しないようワイヤーを外側に広げました。
⑭左ブレーキレバーを約10回ほど握ってワイヤーを馴染ませます。
⑮ケーブルの調整ボルトを回して、ブレーキレバーの遊び(効き始める手前の部分)が15mmになるように調整します。
下の写真のように調整ボルトを締めるほど、
ブレーキレバーの遊びが大きくなります。
⑯10mmスパナで調整ナット(赤矢印)を締めて固定します。
⑰スタンド側に自転車を傾けてタイヤを回転させ(ペダルを回して)、
- ハンドルを回した時にワイヤーに余裕があるか。
- ブレーキの効き具合は丁度良いか。
- ワイヤーがタイヤに干渉しないか。
を確認します。
問題なければ完了です。
まとめ
今回のTB1のブレーキワイヤー交換の記事は、とても長くなってしまいました。
前後のワイヤーで分けようかと思ったのですが、交換する方はきっと前後一緒に交換するだろうと思って・・・。
写真もたくさんで細かすぎるかもしれない。
きっと問題ないと思っていたワイヤーは、外してみると錆と亀裂がありました。
そんなことはけっこうあるかもしれません。
2年も経っているから・・・、
雨でも走っているし・・・。
納得です。
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